「小さな幸せを見つけよう」 教会長
  

 今年の1月24日、阪神タイガースファンの私にとって、ショックなニュースが目に飛び込んできました。「阪神の原口選手、大腸がん」という新聞の見出しでした。
 高校を卒業して平成22年のドラフト6位で阪神に入団。その後腰の故障が発覚して育成枠扱いの選手となり、その後も度重なるけがに見舞われますが、それを見事克服して
入団6年目の平成28年に、再び支配下選手登録となり、一軍デビュー。29年にはオールスターにも出場し、30年には代打によるシーズン23安打という快挙もなしとげました。今年はさらなる飛躍をと、チームもファンも期待していた中の、重病の発覚に、驚きとショックと心配が重なりました。

 原口選手の手記によると、29年の夏頃から、いくら寝ても眠気が取れず、あくびが止まらない。身体のだるさが取れない状態が続いていたそうで、30年の暮れに人間ドックを受診し、がんが見つかったそうです。
 1月末に手術をし、成功。治療、リハビリトレーニングを重ねていったことでしょう。その間、チームメイトはキャンプ〜オープン戦〜公式戦と日程をこなす中、焦りや不安と闘ったことと思います。
 そんな中、5月8日には、二軍戦に出場。驚異のスピードで実戦に復帰し、6月4日のロッテ戦、代打で出場し、レフトオーバーの二塁打を放つという、華々しい復活を遂げました。
 私はテレビでその場面を見ていましたが、前を打つ高山選手の打席で、ネクストサークルに入った原口選手を見たファンが、球場全体を揺るがすような大歓声をあげました。その状況で涙が止まらなくなりました。そして打席での復活劇。神様って、試練に耐えて頑張っている人にはすごいご褒美を下さるのだなあと改めて感じました。

 原口選手は、チームに合流した4月の練習前の円陣で「人生を幸せに生きるコツは小さな幸せを見つけること!今日も小さな幸せを見つけて、練習頑張りましょう!」と声を出しました。
 度重なるけがに大病に見舞われても諦めずに闘い、奇跡の復活劇を果たした原口選手に敬意を表するとともに、これからますますの活躍を祈念し、そして、人生を幸せに生きるコツ〜小さな幸せを喜べる生き方を実践していきたいと思います。

 

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